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株の注文方法|指値・成行の基本と注意点

株の注文画面で迷いやすい指値、成行、約定、板、有効期限、売買単位を初心者向けに整理。想定外の価格や注文の出しっぱなしを防ぐ確認手順も解説します。

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株の注文画面を初めて開くと、「指値」「成行」「板」「約定」といった言葉が一度に並びます。意味が曖昧なまま押すと、考えていた値段と違う金額で買ったり、買えたと思ったのに注文だけが残っていたりします。

最初に、成行と指値の違いを一文ずつで押さえます。

  • 成行は「値段を問わず、今すぐ買う」注文です。買えることを優先する代わりに、いくらで買えるかを決めません。
  • 指値は「この値段までなら買う」注文です。いくらで買うかに上限を置く代わりに、その値段に届かなければ買いません。

まず覚える対比は、**成行=「買えることは決まっているが、いくらで買えるかは決まっていない」/指値=「いくらで買うかは決まっているが、買えるかどうかは決まっていない」**です。ここでいう「買えることは決まっている」は、成立を優先するという意味です。約定自体の保証ではありません。売る人がいない、取引が止まっている、値幅の上限に達しているなどの状況では、成行でも成立しないことがあります。二つは「安心な注文」と「危険な注文」ではなく、手放しているものが違います。

この記事が扱うのは、注文画面の言葉と確認方法だけです。何を買うか、いつ売買するかは扱いません。口座選びはネット証券3社比較、ETFという商品の入口は投資信託とETFの違いで確認できます。

最初に覚える7つの言葉

成行注文

成行注文は、買う値段を指定せず、市場に出ている売り注文と成立することを優先する注文です。日本取引所グループ(JPX)は、成行を「どの値段でもよいから買いたい、または売りたい注文」と説明しています。値段を指定した注文より優先されますが、注文時に見えていた株価で買えるという意味ではありません。

指値注文

指値注文は、買う値段の上限を決める注文です。たとえば500円の買い指値なら、500円以下で売り注文と合えば成立します。501円以上では買いません。一方、価格が500円まで下がらなければ、注文は成立しないままです。

約定

**約定(やくじょう)**は、買い注文と売り注文が合い、売買が成立することです。ここが最初の画面で最も大切です。

「注文した」と「約定した」は別です。

注文を送信して受付済みになっても、取引はまだ成立していない場合があります。指値が市場の値段に届かなければ未約定のままです。一部の株数だけ成立する「一部約定」もあります。注文後は注文一覧を開き、「受付済み」「未約定」「一部約定」「約定済み」「取消済み」などの表示を確認します。表示名は証券会社によって異なります。

板(気配)

**板(いた)**は、どの値段に何株の売り注文・買い注文が出ているかを並べた注文表です。**気配(けはい)**は、売り手や買い手が希望している値段で、すでに成立した約定値段とは別です。JPXも、気配を「買いたい値段、売りたい値段」と説明しています。

板を見ると、現在値の近くに十分な売り注文があるか、売り注文同士の値段が大きく離れていないかを確認できます。ただし、注文は追加や取消で変わるため、板に表示された数量がそのまま残る約束ではありません。

売買単位

売買単位は、1回の注文で売買する数量のまとまりです。JPXによると、東証の内国株は100株単位で取引されています。株価が1株分で表示されていても、通常の注文に必要な金額は「株価×100株」が基本です。

ETFの売買単位は商品ごとに異なります。1口、10口など同じとは限りません。注文画面では、入力欄が「株」なのか「口」なのか、数量と概算代金の両方を確認します。

有効期限

有効期限は、その注文をいつまで残すかという設定です。「本日中」「今週中」「期間指定」などがあり、選べる期限と繰り越し条件は証券会社や商品によって異なります。期間指定の指値は、注文した日に買えなくても、期限内の後日に条件を満たすと約定することがあります。

逆指値

逆指値は、価格が指定した条件に達したら、あらかじめ決めた注文を出す仕組みです。売りでは「この値段以下になったら売り注文を出す」という形があります。楽天証券の公式解説では、条件に達すると指値または成行で発注される注文と説明されています。

条件の値段は、売買が成立する値段の予約ではありません。条件到達後に成行で発注する設定なら、その後に市場で合う値段で約定します。価格が大きく飛んだ場合、条件に指定した値段と約定値段が離れる可能性があります。ここでは仕組みの紹介にとどめ、売却手法としての利用は勧めません。

成行の落とし穴は「今の値段」の思い込み

注文画面に現在値が500円と表示されていても、次の注文が500円で成立する約束ではありません。株価として表示される数字は、基本的に直前までに成立した取引の値段です。これから買う人に対して、同じ値段で売る注文が残っているとは限りません。

買い成行は、市場にある値段の低い売り注文から順に合います。たとえば近い値段の売り注文が少なく、自分の注文数量を満たせなければ、さらに高い売り注文とも順に成立しえます。このため、取引が少なく板が薄い商品では、直前に見た値段から離れた価格で約定する可能性があります。JPXも、価格が大きく変動する場面では、成行が思わぬ値段で成立する可能性を説明しています。

特に注意したいのが、朝一番の寄り付きと、大きな情報が出た後です。寄り付きは、その日の最初の売買が成立する場面です。東証では、取引開始までに集まった注文を使い、板寄せ方式で一つの始値を決めます。前日の取引終了後に決算、事故、制度変更などの情報が出ると、翌朝に集まる注文のバランスが変わり、前日の最後の値段から離れたところで始まる場合があります。

つまり、夜に成行を入れるときは、寝ている間に注文の前提が変わりえます。「画面に最後に出ていた値段」と「翌朝に最初に成立する値段」は同じとは限りません。

指値の落とし穴は「残っている注文」の見落とし

指値は上限を決められる一方、その値段で売る人が現れなければ買えません。買えないまま終わるのは、指値の機能が働いた結果であり、注文操作の失敗とは限りません。

もう一つの注意点が有効期限です。「本日中」なら当日で終わるのか、「今週中」や「期間指定」で翌営業日以降も残るのかを、確認画面で読みます。楽天証券では、今週中の注文はその週の最終営業日まで、期間指定は発注日から30営業日先まで設定できると案内しています。ただし、証券会社や商品で条件は異なるため、自分が使う注文画面の説明が基準です。

注文を出した後にニュースや決算が出れば、最初に決めた指値の前提も変わります。それでも注文が有効なままなら、後日その価格に届いたときに約定する可能性があります。期間の長い注文ほど、注文一覧を見直し、現在も残す理由があるかを確認します。

取引時間の外では、次の取引開始まで値段は決まらない

東証の内国株の立会時間は、2026年7月17日時点で平日の9時から11時30分、12時30分から15時30分です。東証が証券会社から注文を受け付ける時間と、利用者が各証券会社へ注文を入力できる時間は同じではありません。

証券会社が取引時間外の注文を翌営業日分として受け付けた場合、その注文は次の取引時間に市場へ出されます。たとえば楽天証券の国内株現物では、平日の15時30分までが当日注文、17時以降が翌営業日注文と案内されています。注文受付時間、メンテナンス時間、当日扱いと翌営業日扱いの境目は会社ごとに違います。

時間外にニュースが出ると、翌朝の寄り付きは前日の終値から離れる場合があります。夜に注文を出すなら、次に市場が開くまでに前提が変わりうることと、成行では約定値段を指定できないことを分けて考えます。PTSなど取引所外の夜間取引は時間と注文ルールが別なので、通常の東証注文と混同せず、利用する証券会社の公式案内を確認してください。

最初の1回で防ぎたい4つの事故

1. 株数と値段の桁を間違える

価格欄と数量欄は隣にあることがあります。100株のつもりで数量に10000を入れる、500円のつもりで5000円を入れるなど、桁の誤りは概算代金を見れば気づきやすくなります。送信前の確認画面で、売買区分、注文方法、価格、数量、概算代金、有効期限を一つずつ読みます。

2. 成行なら表示中の値段で買えると思う

成行には購入価格の上限がありません。現在値だけでなく板の売り注文と数量を見て、値段を指定しない意味を理解してから送信します。取引が少ない商品、寄り付き、情報が出た直後は、見えていた値段との差が広がりやすい場面です。

3. 売買単位を1株だと思う

東証の内国株は通常100株単位です。画面の株価が1株当たりでも、発注数量と必要金額は別です。ETFは商品ごとに口数が違います。数量だけで判断せず、確認画面の概算代金まで見ます。

4. 注文したので買えたと思う

受付完了は約定完了ではありません。送信後に注文一覧を開き、約定済みか、未約定か、一部約定かを確認します。残った注文の有効期限と取消の可否も同じ画面で確認する習慣を付けます。

どちらを使うかは、優先するものから決める

注文方法の物差しは、次の3つです。これは商品や売買時期の推奨ではなく、注文方法の違いを整理するための基準です。

  1. 値段を優先したいなら指値:買う価格の上限を決めます。その代わり、買えないまま期限を迎える可能性を受け入れます。
  2. 持っていること自体を優先したいなら成行:値段を指定せず成立を優先します。ただし、取引が多く、板に十分な注文がある商品でも、約定価格は事前に決まりません。
  3. 迷うなら、生活に影響しない少額で画面の流れを1回確認する:確認画面、注文一覧、約定履歴までを一続きで見ます。これは利益を約束する練習ではなく、操作と用語を覚えるための確認です。

口座ごとに注文画面、注文受付時間、有効期限、逆指値の条件は異なります。口座をまだ選んでいない場合は、比較記事で注文一覧や取消の見やすさも確認項目に加えてください。

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